anyadraの日常

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親方日記①

お久しぶりです。親方です。最近は情報の収集および発信において重宝していた某SNSの改悪に激しい憤りを覚えているが、新しいツールの開拓をしようにも良いアイデアが浮かばず頭を抱えている。

 

とりあえず時代に合わせて(これでも実はまだ時代遅れという説もあるが)アカウントを作っただけでまともに使っていなかったInstagramを動かそうと思ったが、投稿にキラキラした写真が必須で持ち味の文章力を生かすにはあまり向いていないのが難点である。結局見る専にとどまっているのが現状だ。

 

それはさておき公式の日記は新入生を含む若手が盛んに更新してくれているようで、親方としても大変喜ばしく思うと同時にでしゃばりすぎると完全に老害ムーブとなってしまう私の出る幕はないなと感じている。

 

しかし嬉しいことに私の文章を楽しみにしてくださる方も少なからずいらっしゃるようなので、このブログで親方日記シリーズを始めようと思います。内容は主に親方としての活動報告になりますが、私個人としての近況報告もしっかり織り交ぜていこうと思っています。皆様よろしくお願いします。

 

今回が記念すべき親方日記シリーズの初回となります。内容は4月から7月頭までの活動報告です。さっそく本題に入っていこう。

 

まず4月頭。親方としての初仕事は新歓イベントとして親方チャレンジを始めることだった。内容は新入生及び私との対局数が一定数以下の人を対象に、私に一定の局数以内に勝ったら素晴らしい景品を獲得できるというものだ。ちなみに景品が具体的に何なのかは私にも分からない。幸いにもこんな適当なやり方でイベントとして成立しているのは、多くの挑戦をいただいたがまだ誰もクリアしていないからだ。負けかけた将棋も何局かあったが、結果としては新入生にはまだ一度も負けていないので今後の成長に期待したい。

 

なお親方就任以降既存の部員(チャレンジ対象外)にはポロポロ負けるようになってきており、私自身の情けなさを感じる一方で若手の入部時からの成長を実感できて嬉しくも思っている。

 

喜ばしいことに将来有望な新入生がたくさん入ってくれたので、イベントは成功したと言える。今後が楽しみだ。

 

4月後半からは平日は若手をいろいろな意味で鍛えると同時に自分も若手に鍛えてもらう生活を送った。

 

一方休日は私個人としては大会や研究会に参加し、親方としては個人戦および団体戦の観戦に行った。特に団体戦に関してはいろいろ助言することもあったが、必要以上に介入しないのも親方の仕事と意識していた。

 

個人としては現状大会ではあまり結果が出せていないが、内容的には現役時代より日々強くなっている手応えを感じることができているので引き続き日々の修行をこなしていきたい。

 

親方としては個人戦団体戦ともに部内外問わず若手の皆さんの成長を実感させられた。特に団体戦についてはほぼ全て観戦させていただいたが、会場の熱気を感じて良い刺激をもらえたと思う。

 

現役時代は早く引退して気楽に観戦したいと思っていたが、いざ引退した今になるとまた選手として指してみたいなと思ってしまうのは不思議なものだ。

 

正直観戦したとは言っても個人戦団体戦各1戦ずつ少し戯れ要素も交えながら実況をした以外はあまり盤面を真面目に見ず、ただ会場の空気を味わっているだけだった。ここで実況は(正確性を求めると)対局者以上の実力を要求されるし、対局するよりはるかに疲れるものだということを強調しておきたい。

 

この理由は単純だ。対局者は約2時間で僅か1局だけの盤面を考えていれば良いが、実況者は例えば7人制であれば同じ時間で7局の盤面を考えなければならず単純計算すれば対局者の7倍脳のリソースを使わねばならないからだ。

 

また現役選手は実況の精度が高い人間ほど対局者として出場する機会が多く実況ができないというジレンマを抱えており、私でも局面判断を普通に間違えるくらい実況は難しい。私は日本一正確な実況者を目指しているが、一般的には実況には正確性にはあまり期待せず劇場型で盛り上がる一種のエンタメとして楽しんでもらうのが良いのかなと思っている。

 

結果としては個人戦団体戦ともに全国大会出場を決めており、私が現役時代から蒔いて育ててきた種が花を咲かせ始めてきたのかなと感じている。私事ではあるが先日初の原稿提出を終えたばかりの学会発表と日程が完全に被るという不幸に見舞われ、全国大会の観戦をフルでこなすのが厳しくなり残念に思っている。しかし上手くスケジューリングしてできる限り長い時間観戦に行きたいと思っていることに変わりはない。

 

ここで某OBの方のツイートをほぼそのまま引用し、親方からのメッセージとさせていただく。

 

トリプルアイズ杯、君たちは強いので自信を持って戦ってください。

 

そして私が一度も導くことができなかった表彰台とその先の頂点に到達し、私がいたから表彰台に上がれなかったと言われるようになってくれれば親方としてはこの上ない喜びである。

 

また個人的な話に戻ってしまうが、現役時代は盤上で鬼のような厳しさを見せるだけの関係だった部外の若手にも声をかけられ、某ローカル団体戦に一緒に出て優勝したり観戦に行った会場で練習将棋を指したりしたことには私自身が一番驚いている。親方としての存在感を部外にも放つことができているのだとすれば地道な活動を評価していただいた結果だと思うので、継続が大切だと考えている。

 

そして7月頭の二軍戦にOBチームで参戦した。まず弊部OBだけで2チームも参戦してしまい運営を困らせる大会荒らしになってしまった(?)ことをOBを代表してお詫びします。

 

結果は個人成績9勝0敗と望外の好成績で現役時代の自分を大きく超えましたが、内容的には押されていた将棋も多く若手の強さを肌で感じることができました。また戦術面での新たな発見があったり短い持ち時間での内容の安定感のなさが露呈したりしたので、引き続き修行を重ねて将来の結果につなげていきたいと思います。

 

チームの方は惜しくも入賞には届きませんでしたが9勝3敗(個人成績合計23勝13敗)とOBの底力を見せることは十分に達成できたと思います。OBが景品を攫っていくのは明らかに老害ムーブなので、ある意味最も良い結果になったのかもしれません。しかし、特に最終的に優勝した弊部の若手チームに見事にしばかれてしまったのが惜しまれます。(私自身は親方の意地を見せ辛くも勝利しましたが)

 

総括すると、私自身はひっそりと全ての筋に飛車を振るチャレンジ(最終的には袖飛車と両端飛車以外全て指すことができました)をしながら戦うなどとても楽しむことができました。チームとしてはモチベーションが高まる結果だったので、次の機会にリベンジできればと思います。

 

以上これまでの活動報告でした。今後の予定としては毎週のように大会と研究会が待ち受けているので、これまで今ひとつ抜け出せずにいた親方の枠を超える結果を出していきたい。次回の親方日記(9月末更新予定)で良い報告ができればと思う。それではまた次回お会いしよう。