出会いと別れ
春は出会いと別れの季節だ。私はこの春、先人が使い古してきたこの言葉の重みをこれまでの人生で一番感じている。
やはり盤上でも卓上でもそれ以外でもお世話になった方々との別れにはさすがに時の流れを感じずにはいられなかった。もうあの古き良き時代を知っている人間は自分の代しか残っていないのだ。
それでもこの春はそんな重い別れ以上に感動的な出会いがあった。何とは言わないがついに七段昇段を果たし、新たなステージで戦うことを許されたのだ。
私は強者と戦ってみたいというモチベーションでやっているので、10月の六段昇段以降さらに高いモチベーションで戦い続けていた。
そして割と順調に昇段への歩みを進めていたが、最後の最後に試練が待ち受けていた。2月末からずっと昇段を目前にしながらあと一歩のところで昇段を逃す日々が続いてしまったのだ。
この春のほぼ全てを捧げていたのでさすがに気が狂いそうだったが、自分はいつか絶対に上がれると客観的に判断しているもう1人の自分が焦る自分を抑えてくれたおかげでこの苦しみも乗り越えられたと思っている。
この1ヶ月はかなり遠回りをしてしまったような気もするが、自分が強くなるのに必要な時間だったと後になって思えれば決して無駄な時間を過ごしたということにはならないはずだ。
今後も新たなステージでの出会いとともに日々成長を続けていきたい。
そしてこの春はいろいろなイベントが待っており、これからさらにいろいろな出会いがあるだろう。それもまた成長の糧にできれば素晴らしいことではないだろうかと思っている。
ここで新たな読者との出会いを楽しみにして筆を置く。